ブログには、プライバシーポリシーと免責事項を書いておくことが必要です。ブログなどがWebサイト上のコンテンツである以上、どのブログやWebサイトにも必ずあるこの2つの記載は書いておく必要があります。
しかし、法的な知識や規定などを知らない初心者のブロガーにとって、このプライバシーポリシーと免責事項をゼロから書いていくのはとても難しいことだと思います。
本記事では、プライバシーポリシーと免責事項とはどういうものかということから、実際の書く際の2023年最新のテンプレートまで説明していきます。
プライバシーポリシーと免責事項とは?
プライバシーポリシー
プライバシーポリシーとはどういうものなのでしょうか。もしも、ブログというWebサイト上から、一方通行で読者へ情報を伝えるだけであれば、これらの項目は必要ありません。
しかし実際には、読者の方からの問い合わせフォームでの連絡やコンタクトがあった時に、氏名やメールアドレス、また人によってはそれ以上の情報を交換するかもしれません。また、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを使用している場合は、ユーザーの年齢や性別、使用しているブラウザなど、細かな情報を裏側で取得することになります。
それらの情報が無断で利用されていたり、取得されていたらどうでしょうか?そのような場合は、権利関係や法的な意味合いで様々な問題があります。そのため、そのような個人情報の取り扱いについて、ある程度の基本的な注意書きのようなポリシーを、プライバシーポリシーとしてあらかじめ設定しておくことが必要なのです。
免責事項
免責事項とは、文字通り責任を回避するための文面のことです。例えば、ある商品に関しての自分なりに調査した情報を提供し、個人的な感想やレビューなどを記載した記事を書いたとします。その後、その記事を見たユーザーがその商品を購入し、記事の内容と異なるものであったというクレームが来たらどうすれば良いのでしょうか?
このようなシチュエーションを想定し、あらかじめ記事の内容からだけでは、商品に関する品質の保証まではできないといったような、責任を回避するための文言を入れる必要があるのです。免責事項は、このように自分を守るための保険として、ブログの中に設定しておくことが必要です。
プライバシーポリシーで書くべき内容
サイトの中のプライバシーポリシーに書くべき内容を具体的なテンプレートとともに紹介していきます。
また、使っているサービスによって、入れるべき項目は異なってくるので、必要なサービスのプライバシーポリシーだけ参照しましょう。
今回プライバシーポリシーを説明するサービスは以下のとおりです。
- Googleアドセンス
- Amazonアソシエイト
- Googleアナリティクス
Googleアドセンス
Googleアドセンスの公式ページで、プライバシーとセキュリティに関する必須コンテンツとして、以下の項目を入れることを指定しています。
サイトのプライバシー ポリシーについて
プライバシー ポリシーには次の情報を記載する必要があります。Google などの第三者配信事業者が Cookie を使用して、ユーザーがそのウェブサイトや他のウェブサイトに過去にアクセスした際の情報に基づいて広告を配信すること。
Adsenseヘルプ
Google が広告 Cookie を使用することにより、ユーザーがそのサイトや他のサイトにアクセスした際の情報に基づいて、Google やそのパートナーが適切な広告をユーザーに表示できること。
ユーザーは、広告設定でパーソナライズ広告を無効にできること(または、www.aboutads.info にアクセスすれば、パーソナライズ広告に使われる第三者配信事業者の Cookie を無効にできること)。
第三者配信による広告掲載を無効にしていない場合、広告の配信時に第三者配信事業者や広告ネットワークの Cookie が使用される可能性があります。その点についても、次の方法でサイトのプライバシー ポリシーに明示してください。第三者配信事業者や広告ネットワークの配信する広告がサイトに掲載されることを明記します。
対象となる第三者配信事業者や広告ネットワークの適切なウェブサイトへのリンクを掲載します。
これらのウェブサイトにアクセスすれば、パーソナライズド広告の掲載で使用される Cookie を無効にできることをユーザーに明示します(配信事業者や広告ネットワークがこの機能を提供している場合)。または、www.aboutads.info にアクセスすれば、第三者配信事業者がパーソナライズド広告の掲載で使用する Cookie を無効にできることを知らせます。
サイト運営者様のサイトや法律は国ごとに異なるため、Google でプライバシー ポリシーに関する具体的な文面を提案することはできません。サイトのプライバシー ポリシーを作成する際には、Network Advertising Initiative などのリソースを参考にされることをおすすめします。Cookie 使用の同意を得るための情報通知に関する詳細については、cookiechoices.org をご覧ください。
また、Google広告のCookieに関しても、以下のような内容が書かれているので、これもサイトに記載したほうが親切でしょう。
Google広告のCookie
Google は、Google のパートナー ウェブサイト(Google 広告を掲載するウェブサイトや Google の認定広告ネットワークに加盟するウェブサイトなど)への広告配信に、Cookie を使用しています。エンドユーザーが Google のパートナーのサイトを訪問すると、そのユーザーのブラウザに Cookie が保存されることがあります。
Adsenseヘルプ
そして、以下がテンプレートですので、ご参考ください。
テンプレート
当サイトでは、第三者配信の広告サービス「Google Adsense グーグルアドセンス」を利用しています。このような広告配信事業者は、ユーザーの興味に応じた商品やサービスの広告を表示するため、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報 『Cookie』(氏名、住所、メール アドレス、電話番号は含まれません) を使用することがあります。Cookieを無効にする設定およびGoogleアドセンスに関する詳細は「Googleのポリシー及び規約」をご覧ください。
書くべき要点:Cookieを利用して、ユーザーの過去の閲覧情報などに基づいた広告配信を行っていること。また、上記記載のWebサイトへアクセスすれば、ユーザー自信がCookieを無効にできると伝えること。
Amazonアソシエイト
Amazonアソシエイトの場合は、乙(ご自身)がAmazonのアソシエイトであることを明示することを求めています。
10.乙がアソシエイトであることの表示
乙は、本規約、乙によるアソシエイト・プログラム・コンテンツの使用または本プログラムへの乙の参加に関して、いかなるプレスリリースの発行その他の発表または広告もしないものとします。乙は、本規約により明示的に許可される以外に、甲と乙との関係について不実の表明や誇張(甲が慈善活動やその他の運動を支援、後援、支持または貢献しているという表明または暗示を含みます。)をせず、甲と乙またはその他のいかなる個人もしくは企業との間の関係または提携を表明したり暗示したりしないものとします。乙は、乙のサイト上または甲がアソシエイト・プログラム・コンテンツの表示を許可した他の場所のどこかに 「Amazon.co.jpアソシエイト」または「[乙の名称を挿入]は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」の文言を表示しなければなりません。甲は、この文言を適時変更することがあります。
Amazonアソシエイト・プログラム運営規約
テンプレート
「(ご自身のサイト名を入れます)は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」第三者がコンテンツおよび宣伝を提供し、訪問者から直接情報を収集し、訪問者のブラウザにCookie(クッキー)を設定したりこれを認識したりする場合があります。詳細は、「Amazonアソシエイト・プログラム運営規約」をご覧ください。
書くべき要点:上記のテンプレートのように記載することを指定されているので、正確に記載しましょう。また、随時改定があると記載があるので、規約は定期的に確認するようにしましょう。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスでも、その利用規約の中で、プライバシーに関して以下のような規定を設けています。
7.プライバシー
お客様は、Google が個人情報として使用または認識できる情報を Google に送信したり、第三者によるかかる行為を支援または許可したりしないものとします。お客様は適切なプライバシー ポリシーを用意および遵守し、ユーザーからの情報を収集するうえで、適用されるすべての法律、ポリシー、規制を遵守するものとします。お客様はプライバシー ポリシーを公開し、そのプライバシー ポリシーで Cookie の使用、モバイル デバイスの識別情報(Android の広告識別子、iOS の広告識別子など)、またはデータの収集に使われる類似の技術について必ず通知するものとします。また、Google アナリティクスを使用していること、および Google アナリティクスでデータが収集、処理される仕組みについても開示する必要があります。こうした情報を開示するには、「ユーザーが Google パートナーのサイトやアプリを使用する際の Google によるデータ使用」のページ(www.google.com/intl/ja/policies/privacy/partners/ または Google が随時提供するその他の URL)へのリンクを⽬立つように表示します。お客様は、本サービスに関連してユーザーのデバイス上で Cookie やその他の情報を保存、アクセスする行為が発生し、かかる行為に関する情報の提供とユーザーからの同意が必要であると法律で定められている場合には、ユーザーに明確かつ包括的な情報を提供し、同意を得るための商業上合理的な努力を払うものとします。
Google アナリティクス利用規約
テンプレート
当サイトでは、Googleによるアクセス解析ツール「Googleアナリティクス」を利用しています。このGoogleアナリティクスはトラフィックデータの収集のためにCookieを使用しています。このトラフィックデータは匿名で収集されており、個人を特定するものではありません。この機能はCookieを無効にすることで収集を拒否することが出来るので、お使いのブラウザの設定をご確認ください。この規約に関しての詳細については「Googleのポリシー及び規約」をご覧ください。
書くべき要点:プライバシーポリシーを用意し、その中でCookieの利用を明示すること。また、Googleアナリティクスの使用していることと、その仕組みを明示すること。
免責事項で書くべき内容
免責事項では、自分のブログ内の情報に対して、責任を負わないという内容を記載する必要があります。
無責任ではないのかと思う方もいるかも知れませんが、ブログを書いているのはあくまでも個人です。情報に誤りがあったり、情報が古かったために間違った情報になっていた、というような不可抗力での誤りは誰でも起こりえます。法人であれば、その責任は法人になるようにできますが、個人の場合の責任を限定的にするというような守りが重要です。上記の内容を盛り込んでいきましょう。
一つお伝えしたい重要なこととして、私には法律の専門知識はありません。そこでサンプルとして、法律事務所による運営ブログに記載の免責事項を参考にテンプレートを作成しました。
このサイトにおいて「公開日」の記載のある記事は、当該記事を公開した時点において適用される法令等を前提として執筆しています。
出典:金子総合法律事務所の免責事項
このサイトは、法律知識を分かりやすく説明することを目的としています。
そのため、できるだけ専門用語を避け、細部にわたる事項は省略する場合があります。法令の内容や判例、学説等を網羅的かつ厳密に解説しようとすると、膨大な分量となってしまい、本サイトの趣旨に外れてしまうからです。内容の正確性の確保には努めておりますが、その内容についていかなる保証を行うものではございません。
このサイトに記載されている内容は、私の個人的見解を含みます。
このサイトからのリンク等で移動した他のサイトで提供される情報やサービス等については一切の責任を負いません。
個別の事件における法令の適用に際しては、法的判断に影響を及ぼす事実を見落とすことなく考慮する必要があります。断片的な情報に基づいて判断した場合、誤った法的結論に至る可能性があります。
以上より、このサイトのご利用によって何らかの損害が生じたとしても、一切責任は負いかねますので予めご了承ください。
法律事務所によるブログ運営の免責事項を参考にしたテンプレートは以下のとおりです。
テンプレート
当ブログにおける全ての記事は、ブログという性質上、記事を投稿した時点においての情報を前提として執筆しています。
当ブログは、(自分のサイトの内容)を分かりやすく説明することを目的とします。そのため、できるだけ専門用語を避け、細部にわたる事項は省略しています。内容の正確性の確保には努めておりますが、その内容についていかなる保証を行うものではございません。また、このサイトに記載されている内容は、私の個人的見解を含みます。
以上の理由により、当ブログの内容によって何らかの損害が生じたとしても、一切責任は負いかねますので予めご了承ください。
書くべき要点:ブログを通じて生じたあらゆる損害に対して、一切の責任を負わないということを明確に示しましょう。
著作権やリンクなどその他の重要事項
プライバシーポリシーと免責事項以外にも、入れるべき項目がいくつかあります。それらの項目は以下のとおりです。
- 著作権
- リンク
- 運営者情報と連絡先
- 制定日と最終改訂日
著作権
著作権は知らなかったでは済まない重要な項目です。過去には漫画村という海賊版のWebサイトが問題になり、閉鎖したという事例もあります。もし著作権や肖像権を侵害した場合には、刑罰での罰則などの可能性もあるため、十分に注意しましょう。
著作権を侵害しないために、以下のような点で注意する必要があります。
- 画像の著作権
- 動画の著作権
- 記事引用
画像や動画は、第三者が制作物した場合にはその権利として、著作権法で守られています。そのような著作物は無断で転載したり、勝手に流用することはできません。
また、記事引用についても、以下のような点を意識しましょう。
- 主従を明確にすること
- 引用する必要性があること
- 引用部分が他と区別すること
- 出典元を明記すること
- 改変をしないこと
上記などの注意すべき項目があります。
これらを踏まえた上で、上記の逆の立場として、自分の著作権を守るための記載をブログに書いておきましょう。著作権に関する以下の内容をテンプレートを参考にしてください。
テンプレート
当ブログで掲載している文章や画像、動画などのコンテンツは、無断で転載することを禁止します。
当ブログは著作権や肖像権の侵害を目的としたものではありません。著作権や肖像権に関して問題がございましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。迅速に対応いたします。
書くべき要点:自身のブログが一次情報として掲載したコンテンツの著作権を守れるような文言を入れましょう。
リンク
基本的には、他のブログからリンクされることは歓迎すべきことですが、不適切なリンクのされ方を防ぐように記載をしておきましょう。具体的には、画像への直接的なリンクは控えてもらうような文言を入れましょう。
もしも一切のリンクを拒否する場合には、その旨を記載すればよいです。しかし、被リンクを受けることは、ブログが評価される要因でもあるため、できるだけ受け入れるような記載にしておくことが重要です。
テンプレート
リンクについて
当ブログへは自由にリンクを行って頂いて構いません。また、リンクを行う場合の許可申請や連絡通知などは不要です。
ただし、インラインフレームの使用や画像への直リンクに関してのみご遠慮ください。
書くべき要点:基本的にはリンクを受け入れましょう。ただし書きで一部の特殊なリンクを控えてもらうような文言を入れましょう。
運営者情報と連絡先
運営者情報と連絡先も細かいことですが、ブログ運営者として基本的なことですので、しっかりと記載しておく必要があります。
ブログやWebサイトが誰によって運営されているかということは、法人や企業サイトでない個人だとしても、読者からの信頼を得る上でとても重要なことだからです。運営者情報はご自身の名前や、ペンネーム、また連絡先は連絡を取れるようなアドレスを記載しておきましょう。
私の場合は以下のようになります。
書くべき要点:メインとしての運営者情報と、コンタクトが取れる連絡先を載せましょう。
制定日と最終改訂日
読者の方は、本記事でご紹介した全ての項目を網羅して記載したページを用意することになります。
その際に、そのページを投稿した日付と、最終的な更新日を記載するようにしましょう。この理由は、そのページ自体も情報が古くなってしまっている可能性があるからです。プライバシーポリシーや免責事項などの重要な項目でも、それがいつ記載されたものなのかという、情報の鮮度を明確に示すようにしましょう。
また、サービスの利用規約が変更される可能性もあるため、最終更新日はできるだけ直近の日付から1年以内になるように、定期的に更新しておくことが大切です。最初に制定日と最終改定日を記載する場合は、同じ日付になります。例えば本記事投稿日の2020年12月22日であれば、制定日は2020年12月22日、最終改訂日も2020年12月22日になります。
書くべき要点:プライバシーポリシーや免責事項などの記載がいつ書かれたものなのかを明記しておきましょう。
まとめ:ブログの守備を固めよう
ブログのプライバシーポリシーや免責事項などは、ブログの守備となる部分です。
おすすめは固定ページとして、ブログのHOME画面からすぐに遷移できるような箇所に配置しておきましょう。
こういった細かいことは、忘れないうちにすぐにやってしまうのがベストですよ!
最後に、無料ブログを始めてWordPressブログを少しでも考えている方に向けて、無料ブログとWordPressはどっちが良いか比較した記事や、実際に始める時の初心者向けのWordPressの始め方の記事も参考にしてみてください。