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MacOS Big Surにアップデートする最も安全な方法【バックアップ】

MacOS Big Surに最も安全にアップデートする方法

2020年にAppleは新たなMacOSであるBig Surをローンチしました。今までのOSであるCatalinaに代わり、M1チップ搭載モデルであるMacの性能を最も発揮するように設計されたものです。

Big SurではDockやコントロールセンターのカスタマイズなどの新機能だけでなく、デザイン性の美しさやシンプルな使いやすさが注目されており、さらにはSafariのパフォーマンスを最大限に活かせるようになっています。

しかし、一方でBig Surにアップグレードしようとした際に不具合が発生し、フリーズするなどのバグが2023年現在も各所で報告されています。100%完璧に問題ないと保証できる形でアップデートする方法はないため、データをバックアップして保管した状態で更新を行う必要があります

今回は、現在実証されている確実な方法でバックアップを行い、最も安全な方法でMacOSをBig Surにアップデートする手順を完全解説していきます。

MacOS Big Surとの対応機種の互換性を確認する

まず初めに、自分のMacがBig Surに対応している機種モデルであるかどうかを確認してください。

Apple Silicon(M1チップ)搭載の新型Macを使うことが最も理想ですが、そうでない場合もMacOS自体をアップデートすることは可能です。

しかし、以下のリストの中から漏れている場合は、Big Surへのアップグレードはできないことを理解しておきましょう。

  • 2015年以降に発売されたモデルのMacBook
  • 2013年以降に発売されたモデルのMacBook Air
  • 2013年後半より後に発売されたMacBook Pro
  • 2014年以降に発売されたモデルのiMac
  • 2017年以降の発売であるiMacPro
  • 2014年以降に発売されたモデルのMac mini
  • 2013年以降に発売されたモデルのMac Pro

自分のMacデバイスがどのモデルであるか確認する方法は、Mac画面左上のりんごのマークをクリックして、「このMacについて」をクリックすると、一番上に機種のタイプが表示されます。

また、互換性の他に確認すべき項目として、Big Surにアップデートする際には、35.5GB以上の利用可能な空きストレージがあることをチェックしておくことが必要です。同じく「このMacについて」を選択した後、下図のようにストレージ容量を確認できます。

Macの空きストレージ容量を確認する

利用可能と表示されたギガ数に余裕がない場合には、右にある「管理」から以下のいずれかのオプションを試してください。

  • iCloudに保存
  • ストレージを最適化
  • ゴミ箱を自動的に空にする
  • 不要なファイルを削除

これらの中で最も有効なのは、「ストレージを最適化」する項目です。不要ファイルの消去方法については後ほど解説しています。

MacOS Big Surに安全な方法でアップデートする方法

ステップ1:Mac内のアプリケーションを更新する

OSをアップデートする前に、現在Mac内にあるアプリケーションを全て更新しておきましょう。

DockからLaunch Padを開き、App Storeから「アップデート」をクリックして、今あるMacのアプリが全て最新のバージョンになっているかを確認しましょう。

Macアプリを最新バージョンにアップデートする

ここで特に更新が必要ない場合には、次のステップに進みます。

ステップ2:Macをクリーンアップする

いきなりMacOS Big Surにアップグレードすることは、どのような場合でもおすすめできません。まず初めに、現在あるアプリケーションを更新し、不要なファイルなどを取り除くといったクリーンアップを行います。

そのために、ディスクユーティリティの応急処置ツールを使います。DockにあるLaunchPadを開いた一番上にある検索窓で「ディスクユーティリティ」と検索するか、「その他」グループからディスクユーティリティを見つけることもできます。

ディスクユーティリティをMac上から見つける

ディスクユーティリティを開いたら、一番上にある「First Aid」をクリックして実行します。「実行しますか?」や「起動ボリュームを検証すると、このコンピュータは応答を停止します。」といった注意が出ますが、続けて問題ありません。

ディスクユーティリティでFirst Aidを実行

Macのクリーンアップが完了するまでに数分、最大1時間ほどかかる場合もあるので、進行が完了するまでしばらく待ちましょう。

動作が終了したら、右下に出てくる「完了」をクリックすればMacの小掃除は終わりです。

ステップ3:Macを安全にバックアップする

MacOSをアップデートする際に何か問題が起きた場合に備えて、最も安全な方法でアプリや音楽、ドキュメントなどの個人データを全てバックアップしていきます。バックアップがあれば、MacのハードディスクやSSDの情報が万が一消去されてしまった場合でも、元の状態に復元することが可能になります。

バックアップ方法は、MacにあるTimeMachineという機能と、外付けのハードディスク(HDD外部ストレージ)を使って行います。簡単に言うと、TimeMachineはバックアップするための機械、HDDはバックアップデータを入れる箱のようなイメージです。

HDDのおすすめは、Amazonでベストセラーになっている、バッファローの有名な殿堂入りHDDです。まだ外付けHDDを持っていない人は、事前に用意しておく必要があります。(※選ぶべき外付けHDDのデータ量の目安は、今使用しているストレージ容量の2倍〜3倍のメモリです。512GBまでのMacを使っている方なら、4TBのHDDであればまず間違いありません。)

バッファロー外付けHDD
バッファロー外付けHDD

外付けのハードディスク(HDD)を手元に準備できたらMacに接続します。

続けて、Macに標準搭載されているTimeMachineを起動します。Macのシステム環境設定から「TimeMachine」を選択し、下図のように「バックアップディスクを選択」をクリックします。

TimeMachineを起動しバックアップディスクを選択する

すると以下のように、先程接続した外付けHDDが表示されるので選択します。

TimeMachineから外付けHDDを選択

これで、バックアップが進行し自動的にバックアップデータが作成されます。

ステップ4:MacOS Big Surにアップデートする

今お使いのMacのバージョンによって、アップデート方法は異なります。以下の2パターンの方法で見ていきましょう。

  1. 現バージョンがmacOS Catalina 10.15またはMojave 10.14の場合
  2. 現バージョンがmacOSの10.9から10.13である場合

いずれの場合にも、Big Surのデータ容量は12GBを超えるため、ある程度の時間がかかることを念頭に、アップグレードは時間に余裕がある時に行いましょう。

1.macOS Catalina 10.15またはMojave 10.14からのアップデート方法

最も簡単な方法は、自動アップデートの通知が来た時にそれをクリックするだけです。

自分でアップグレードする方法は、まずはMac画面の左上の隅にあるAppleマークから、「システム環境設定」>「ソフトウェアアップデート」と進みます。

続けて、「アップデートを確認中」と表示されるのでしばらく待ち、「今すぐアップデート」が表示されたらシステム更新を行いましょう。更新にかかる時間は最大で数時間程度かかる場合があります。

2.macOSの10.9から10.13のバージョンからのアップデート方法

このバージョンの方は、Mac画面からはアップデートができません。App Storeにアクセスしてから、App Store上でMacOS Big Surにアップデートを行います。

しかし、現在のバージョンがMountain Lion(10.8)である方は、まず初めにEl Capitan(10.11)へ更新した後に、もう一度Big Surへアップグレードする必要があります。

注意点:インストールが完了した後に、iCloudアカウントへのサインイン、初期設定などはできるだけその場で完了させてください。後から設定すると、手動設定の手順が複雑になる可能性があります。

β版(未公開)のBig Sur最新バージョンも入手できる

もしも今使っているBig Surよりもさらに新しいバージョンを特別に入手することもできます。これはまだ一般には公開されていないβ版というタイプのものです。

このβ版を利用できるようにしている目的は、Appleとその開発者がまだ発見していないような不具合(バグ)を一般のユーザーに見つけてもらうことで、いわばトライアルのような意味合いです。

Apple Beta Software Program
apple公式

このβ版をトライする方法は、Apple Beta Software Programのページにアクセスし、「登録」をクリックしてApple IDでサインインします。これによって、新たなバージョンが利用可能になるたびに、Appleから更新通知を受け取ることができるようになるのです。

また、Big Surに互換性のある最新のMacアプリケーションを事前にチェックすることもできます。Appleのデベロッパープログラムサイトにアクセスし、年間99ドルでメンバーシップ登録が可能です。しかし、ここで入手できるアプリはあくまで未完成品なので、正常に動作する保証はないことに注意してください。

MacOS Big Surのアップデートが上手くいかない場合の対処法

冒頭にお伝えしたように、現状のBig Surへのアップデートする際に不具合が発生している事例が多くあります。もしもアップグレードの際に何かしらのバグがあった場合には、以下のアクションを試してみてください。

  • 対処法1:インターネット接続を見直します。多くの場合で問題が発生する原因は、ネット環境が貧弱であることです。できるだけ高速なWifi環境の中でアップデート更新を試みて、またバッテリーが十分にあることも事前に確認しておくことが重要です。
  • 対処法2:アップデートの最中にフリーズする場合には、Macをセーフモードで起動する(セーフブート)という対処法が有効です。セーフモードで起動する方法はインテルMacとM1チップMacで異なります。インテル搭載Macの場合は再起動した後すぐにShiftキーを押し続け、ログイン画面が現れたらShiftキーを離します。Apple Silicon(M1チップモデル)の場合は、Macシステムを終了した後、Macの電源ボタンを押し続け、起動画面が現れたらShiftキーを押しながら起動ディスクの下に表示される「セーフモードで続ける」を選択します。

その他、最新のBig Surに関する不具合の情報についても事前に確認しておくと良いでしょう。

関連記事:Big Surにアップデートが完了した後にすべき、Big Surおすすめの初期設定も記事で解説しています。

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