Twitterは2021年2月26日に、月額課金の投げ銭形式で「スーパーフォロー(Super follow)」という機能と、「コミュニティ(Community)」という2つの新機能を発表しました。
ツイッターアプリが2006年にサービスを開始してから史上初となる、利用するユーザーがTwitter単体で収益化できるようになる仕組みである、2つの大きな機能追加に関するビッグニュースとなりました。
Twitterの最高経営責任者であるジャック・ドーシーは、その発表の中で、「多くのユーザーが我々を信用していない理由は何か?それは、時代に遅れていて、革新的でなく、信頼が薄いから」としています。
これらの機能は、木曜日に開催されたTwitterの投資家たちにプレゼンテーションを行う中で、クローズドでリリースされた2021年を震撼する大注目の新機能になりました。
今回は、Twitterユーザーが収益化するのに大いに活躍する、スーパーフォロー機能に関する情報と、コミュニティ機能に関する2023年の最新情報をお伝えしていきます。
Twitterで収益化する方法|投げ銭「スーパーフォロー」機能とは?
Twitterで収益化とはどういうことでしょうか?Twitterは今まで、そのソーシャルメディア上のみでお金を稼ぐような仕組みは備わっていませんでした。しかし、今回の発表で出された機能は、そのようなTwitterだけを使って収益を得ることが可能になるというものです。
スーパーフォローとはTwitterで使える新しい支払い機能のことです。Twitterのユーザーは、有料課金しないとアクセスできないような、特別なコンテンツをフォロワーに用意します。フォロワーは1スーパーフォローに付き月額4.99ドル(約500円)を支払うことで、その限定コンテンツを閲覧することができるようになるという、Twitterで収益化するための新しい仕組みです。
Twitterは声明の中で、次のように発表しました。「スーパーフォロー機能によって、クリエイターや発信者たちはコンテンツを視聴するユーザーから直接サポートをうけることができるようになり、それによってよりファンから気に入られるコンテンツを作れるような良いモチベーションになります。」
Twitterが、このサブスクリプション(Netflixなどの定額制課金)モデルを始めた背景は、ユーザーや投資家からの強い要望を反映した形です。すでに、多くのインターネット上のインフルエンサーがYoutubeLIVEや17LIVEといったライブ配信や、OnlyfansのようなクリエイターSNSサービスなどで収入を稼いでいるという現状がありました。
今までは、Twitterを通じた個人ユーザーの収益化ができない状況だったため、遂にツイッター社はこの「個人が稼げるプラットフォーム」への第一歩に踏み切った形になります。
このスーパーフォローによる有料課金をすることで、見ることができる具体的な機能は以下のとおりです。これらはスーパーフォローしたユーザーにしか公開されない情報になります。
- ボーナスの特別なツイート
- コミュニティグループという非公開グループへのアクセス(※コミュニティ機能は後述)
- ニュースレターというメルマガのようなものの購読(「Revue」という新機能)
- スーパーフォロワー限定の動画などビデオコンテンツ
- その人をサポートしているということが分かるサポートバッジという称号
- その他のスーパーフォロワーだけに届けられるお得な情報や割引き
これらの機能は、Twitterで有益なコンテンツを作れるユーザーが、熱烈なフォロワーから毎月500円ほどを収入として得られるようにするための、いわゆる「投げ銭機能」になります。
クリエイターが有料でコンテンツを配信して収益を稼げるメディアは、noteなどの無料ブログ作成サービスがありますが、こういった最近主流になっているものに追随する形になりました。
Twitterの一般ユーザーにとっては、動画配信による広告収入などが唯一の収入源でした。しかし、このスーパーフォローというサブスクリプション機能によって、ツイッターだけで稼げる新たな方法の一つになることは間違いありません。ハードルとなるTwitter収益化の条件なども一切ないからです。
また、この新機能については今年中との予測がありますが、スーパーフォローがいつから実装されるかという明確な日時などは未公開です。
Twitterの非公開グループで稼ぐ|「コミュニティ」機能とは?
Twitterが発表したもう一つの機能は、「コミュニティ」という新機能です。これは簡単にイメージすると、Facebookの非公開グループのような機能のことです。
Facebookでは、自分が興味のあるジャンル、例えばエンターテイメントやスポーツ、アートといったそれぞれの関心にあったグループを作成することができます。そこに参加したユーザーは、そのトピックに合った情報だけをクローズド(非公開)で見ることができるというものです。
また、これはスーパーフォロー機能との連携の可能性もあります。というのも、スーパーフォローしたユーザーのみを囲い込んで集めて、そこでのみ交流できるような場所を提供するための利用ができるからです。
そして今回このコミュニティ機能では、Facebookと同じように、特定のユーザーしか参加できないようなプライベートグループとなると考えられています。
そういった非公開のグループ内で、スーパーフォロー機能と同じような、プレミアムなコンテンツをグループ参加者のみに投稿するなどの使い方が考えられます。
この「コミュニティ機能」に関しても、いつからのリリースとなるかはまだ決まっていません。
Twitter版Clubhouse機能「Twitter Spaces」も発表
直近ものすごい勢いで話題になっているClubhouseをご存知でしょうか?Clubhouseは完全招待制で使えるアプリで、クラブハウスのトークルームと言われる部屋の中で、声のみでやり取りできることから音声版Twitterとも言われています。
このClubhouseに対抗する形で、Twitterは同じような「Twitter Spaces」というオーディオシャットで参加できる機能を一部のユーザーだけが使えるプライベートβ版としてリリースしました。
提供される具体的な機能は以下のとおりです。
- 音声のみのチャット
- 新しいリアクション絵文字
- ツイートの共有機能
- 自動文字起こし(英語のみの字幕表示機能)
このTwitter Spacesでも、クラブハウスと同じように、音声のみを通じてTwitterの中でパネルディスカッションのようなものができます。テキストでのやり取りなどはなく、クラブハウスとほぼ同じような内容を実現するようになると考えられています。
このように、今後Twitterを使う個人のマネタイズモデルや、音声を使った新しい使い方など、新機能のリリースが待ち遠しいですね!
関連記事:Clubhouseとは何か?Clubhouseの招待方法などを記事でも紹介しています。
【未来予測】Twitterで収入を稼ぐ3つのパターン
今回、Twitterが発表したリリースを受けて、今後個人ユーザーとして考えられる稼ぐ方法を3パターンで予測しました。すべて起こりうるという単なる推測ではなく、「こういった形のマネタイズ方法が考えられる」という可能性を示していきます。
1. スーパーフォロワーに対する継続的な情報発信
これは最も簡単にイメージできるTwitter収益化のやり方です。スーパーフォロワーに対して、月に数回、月額500円以上の有益なコンテンツを発信することです。
月ごとの定額課金を意味する、サブスクリプションビジネスを成功させる秘訣をご存知ですか?それは、継続を止める理由をなくす、ということです。
定額でユーザーが情報コンテンツを見続けている限りは、ユーザーは続ける意味自体はあまり考えていないという特徴があります。
そのため取るべき戦略は、スーパーフォローを解除しようか迷うような違和感を感じさせないように、コンテンツのクオリティと配信のスパンで波を作らないようにすることです。
2. Twitterコミュニティへの参加者へのコンサルテーション(アドバイス)
コミュニティ新機能を使って、Twitterで作成したコミュニティに参加したユーザーから悩みや困っていることをヒアリングして、コンサルティングを行うことで収益化するやり方もあります。
コミュニティ内でコンサルテーションのサービスを告知することで、一対一もしくは一対複数という形でそれぞれのユーザーにアドバイスを行うのです。
また、コミュニティ内の人たちを、スーパーフォロワーに変えることもマネタイズのポイントです。グループ内にいる複数人からの質問への回答など、定期的なコンサルティングを無料で行うことで、それらのユーザーからの信頼を獲得します。
そこでファンになってくれたユーザーは、月額課金制のスーパーフォロワーに変更してくれる可能性があります。
3. Twitterのコミュニティグループを広告の場に使う
Twitterコミュニティ機能で作ったグループにいる人たちは、そのユーザーのファンであるため、その場所自体が価値のあるプラットフォーム(場所のこと)になります。
例えば、コミュニティ内にいる人達に、自分が作成したハンドメイド商品やサービス、コンテンツなどを宣伝することができます。これによって、本当に売りたい商品へ導き、Twitterで収益化するやり方です。
また、コミュニティ自体を広告宣伝の場所として活用したいと考える、企業や個人ユーザーもいるでしょう。その場合、広告収入として報酬を貰う代わりに、コミュニティのスポンサーになってもらうことも可能です。
このように、今後リリースされるTwitterの新機能を見据えた新しいビジネスモデルを考えて、今いるフォロワーや新しいTwitterユーザーに向けたコンテンツ発信を考えていきましょう。
関連記事:Clubhouseは稼げるのか?マネタイズ(収益化)の10の方法を事例付きで解説しています。
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