Webマーケティングは横文字だらけの専門用語がたくさんあって覚えられない...。
Webマーケティング用語は専門的なワードが多く、これからWebマーケティングを勉強しようとしている方やWeb担当者になる方には全て覚えようとするのは難しいかと思います。
今回は、「これだけ押さえれば大丈夫!」という2023年にもWebマーケティングで頻出の用語だけを厳選してシチュエーション別にまとめました。
それでは、早速見ていきましょう。
関連情報:Webマーケティングの書籍3選にある本を読めば、Webマーケティングの考え方まで深く理解することができます。
Webマーケティング用語集【会話で頻出の基本編】
Webマーケティング業界のWeb担当者の会話でよく出てくる基本的なWebマーケティング用語をまとめました。
まずはそもそもWebマーケティングとは何かですが、Webを使って自社を成長をさせるための仕組み作りのことである、と考えてください。
Webマーケティングの会話編から、見ていきましょう。
1. コーポレート(企業)サイト
コーポレートサイトとは、Webサイトの中でも会社に関する情報を掲示したサイトのことです。会社概要や企業理念、会社の主な事業やサービス、採用情報やIR情報などまで掲載しています。会社の公式サイトとしてよく見る馴染みのあるWebサイトですね。
コーポレートサイトは会社のブランドイメージに直結する重要なWebサイトなので、見た目のデザインはもちろん、「情報が常にアップデートされているか」、「知りたい会社情報が網羅されているか」、「お問い合わせフォームがしっかりあるか」、など会社の信頼性に繋がるものは全て重要な要素になります。
もしブランドイメージ向上がメインの目的であれば、ブランディングサイトを作ってコーポレートサイトと分ける場合もあります。
2. エンドユーザー
エンドユーザーとは、Webサイト上で実際に商品やサービスを使う人や購入する人のことを指しています。通常のユーザーに対して、最終的な使用者や購入者が異なる場合に使われ、「エンドユーザーに届ける」や「エンドユーザー向け」などど使ったりします。
WebマーケティングのKPIなどの指標分析などに関する話題のときには、人の数などを表す際にユーザーという言葉で表現することがほとんどです。
3. LP(ランディングページ|Landing Page)
LP(Landing Page)とは、Webサイトに訪れたユーザーが初めに目にするページのことです。ランディングページとも言います。
LPもWebページと変わらないのですが、Web広告などの施策を行った際に、その広告をクリックしたときの飛び先などを表現したい時に使う用語です。「広告のリンク先LPが良くない」「LPがリンク切れになっている」などと使ったりします。
Google広告で有名なWeb広告などの話題になった時には、WebページよりもLPが良く出てくるので基本的な用語として抑えておきたいです。
4. SEO(検索エンジン最適化|Search Engine Optimization)
SEOとは、検索エンジン最適化とも表現され、「Googleなどの検索エンジンに対して最適なWebサイトにする」ことです。簡単にいうと、検索した時にWebサイトをより多くの人に見てもらいやすくするための戦略と考えれば分かりやすいですね。
一緒に使われる用語として「自然検索(Organic Search)」という用語があり、検索結果に表示される広告以外のWebサイトを指します。使い方は、この自然検索の検索順位を上げたい時などに、「SEO対策」という表現で使っていきましょう。
別の言い方では、SEOマーケティングとも言われますが、ほぼ同じ意味だと考えて大丈夫です。
5. ペルソナ
ペルソナとは、商品やサービスを利用してくれそうだとイメージできるユーザー像のことです。そのイメージとして、性別や年齢、住まい、職業、収入、世帯など詳細に設定していきます。
Webマーケティング施策を行う前に、ターゲット層を決めてペルソナを設定することで、どういった施策にするかがイメージしやすくなるのです。
使い方は、ディスカッションなどのシチュエーションで、「この商品を買ってくれそうなターゲットとなるペルソナはこんな感じだね」などと使うことがありますね。
6. カスタマージャーニー
カスタマージャーニーとは、商品やサービスを購入してくれるユーザーが、どのような流れでその商品やサービスを知って、購入に至るかといった行動や思考プロセスのことです。カスタマージャーニーという用語は直訳で「顧客が旅をしている」などと考えてみると覚えやすいですね。
売りたい商品やサービスを買ってもらうまでに、想定するユーザーが実際にどのような悩みや課題を感じて、どう情報収集をして、どこで買うかなどそのプロセスを細かく図で示したカスタマージャーニーマップというフレームワークで考えることがよくあります。
使い方は、マーケター同時のディスカッションで、「ターゲットとなるペルソナのカスタマージャーニーマップを描いてみよう」などど使ったりできます。
7. ABテスト
ABテストとは、Web広告を出すときにAパターンとBパターンという2つのリンク先ページをテストして、どちらの方がクリックがされやすいかや、最終的に購入してくれた割合が高いか、などを計測することです。
Webマーケティングで初めてWeb施策を打つときに、どのような広告やリンク先ページがユーザーに反応してもらいやすいかがまだ明確ではありませんよね。その際にABテストという手法で訴求するポイントを出し分けてテストし、反応が良かった方を選別するということができるのです。
このABテストは、中長期的にWebマーケティング施策を行う上で、想定するターゲットを「机上の空論」にしないために重要なプロセスになっています。正確に設計して効果測定までやるとすれば、プロの専門的な知識が必要になります。
使い方は、「広告①案と広告②案はどちらも面白そうだから、まずはABテストして反応を検証してみよう」などと使ったりします。
8. LTV(ライフタイムバリュー|Life Time Value)
LTVとは、あるユーザーが生涯にどれくらいの利益を自社にもたらしてくれるかを意味しています。LTVは、既存のユーザーを維持していくための重要な判断基準になっており、一般的にあるユーザーが購入する「単価」×「頻度」×「継続期間」で計算することができます。
LTVを高めることができれば、新規顧客を開拓するよりも低コストで利益拡大が見込めるため、長期的な視点で重要な指標になっています。
よく問題になるステルス広告などは、ユーザーにとって本当の価値や情報を提供していないため、LTVが低くなる傾向があります。
9. デジタルマーケティング
デジタルマーケティングとは、Webマーケティングだけでなく5G技術やIOTなども含んだ、より広いマーケティング概念となっています。
Webマーケティングとデジタルマーケティングの違いは、どこまでをマーケティングの範囲にするかという問題だけです。Webを活用した施策やプロモーションを検討するという意味では、同じような概念です。
またどちらかといえば、ITマーケティングの方がデジマと近い意味合いですね。
10. CTA(コールトゥーアクション)
CTAとは、Webサイト内でユーザーに具体的な行動を促してもらうためのアクションボタンのことです。
Webサイト内でアクションしてもらいたい目標によって異なりますが、一般的には、商品を購入するなどの成約や資料請求、お問い合わせなどの行動を促し、サイトに収益をもたらす可能性のあるアクションボタンを設定します。
Call to Actionには、強力なコピーライティングやメリットが得られることを訴求するのがポイントです。
11. SaaS(Software as a Service)
SaaS(呼び方はサース、またはサーズ)とは、クラウド上で利用可能なサービスのことで、マーケティングツールでよくあるサービス形態です。
例えば分かりやすいサービス例で言えば、Google Driveやマイクロソフトオフィスなどのビジネスツール、LINEやTwitterなどの一般向けコミュニケーションツールもSaaSの一つであると言えます。
最大の特徴は月額課金などのサブスクリプション型のモデルになるため、サブスク利用である場合はSaaSのサービスであると考えて良いでしょう。
Webマーケティング用語集【広告データを見る指標編】
WebマーケティングのWeb広告を実施した際の、広告データを見る時によく使う指標としての用語をまとめました。
1. インプレッション(impression)
Web広告が表示(露出)された回数のことです。ある人の検索結果画面やWebサイト上で広告を1回見たら、1インプレッションになります。
2. CT(クリック数|Click Through)
Web広告を見た後に、そのWeb広告をクリックした数のことです。
3. CTR(クリック率|Click Through Rate)
Web広告が表示(露出)されたうち、どれだけクリックされたかの割合です。[クリック数÷インプレッション]で計算することができます。
例えば、100インプレッションで10クリックされた場合は、10÷100=10%ですね。
クリックされる割合が高いということは、それだけユーザーに興味を持ってもらえるような広告を出せた、という意味でもあります。
4. CPC(クリック単価|Cost Per Click)
Web広告が1回クリックされるために、どれだけのコスト(費用)がかかったかの金額です。[コスト÷クリック数]で計算することができます。
例えば、1000円広告費をかけて10クリックされた場合は、1000÷10=100円ですね。
1クリックされるための費用を抑えられれば、それだけコスト効率的に良くWebで集客できた、という意味でもあります。
5. CV(コンバージョン|Conversion)
Web広告をクリックした後、その広告から実際に商品やサービスを購入された数です。
例えば、会員登録や資料請求、お問い合わせ、また実際の商品購入など、様々な目的の中から自社が達成したいコンバージョンを設定することが可能です。
6. CVR(コンバージョン率|Conversion Rate)
Web広告での、1回のクリックあたり、どれだけのコンバージョンが出たかの割合です。[コンバージョン数÷クリック数]で計算することができます。
例えば、100回クリックされた中で、1回コンバージョンされた場合は、1÷100=1%ですね。
コンバージョンされる割合が増えれば、それだけクリックした後に見た情報がコンバージョンに結びつきやすいやコンテンツであった、という意味でもあります。
7. CPA(コンバージョン単価|Cost Per Action)
Web広告が1回コンバージョンされるために、どれだけのコスト(費用)がかかったかの金額です。[コスト÷コンバージョン数]で計算することができます。
例えば、1000円広告費をかけて1コンバージョンされた場合は、1000÷1=1000円ですね。
1コンバージョンされるための費用を抑えられれば、それだけコスト効率的に良くWeb広告でコンバージョンさせることができた、という意味でもあります。
8. ROAS(広告費用対効果|Return on Advertising Spend)
Web広告でかけたコストに対して、どれだけ売り上げが上がったか(広告費用対効果)を計測する数値指標です。[売り上げ÷コスト×100%]で計算することができます。
例えば、10000円広告費をかけて12000円売り上げが上がった場合は、12000÷10000=120%ですね。
広告を出したことで、どれだけの費用対効果があったかを見る指標なので、赤字か黒字かの閾値として判断するときに使います。これを見ないと、コンバージョンが増えても赤字になるケースもあるので注意が必要です。
9. ROI(広告投資収益率|Return on Investment)
Web広告でかけたコストに対して、どれだけ利益が出たか(広告費用対効果)を計測する数値指標です。[利益(売上高-コスト)÷広告費×100%]で計算することができます。
例えば、10000円広告費をかけて2000円利益が出た場合は、2000÷10000=20%ですね。
広告を出すためのコストに対して、どれだけの利益があったかを見る指標で、純粋な利益率として計算します。
Webマーケティング用語集【アクセス解析編】
WebマーケティングでWeb広告などの様々なWeb施策を行った際に、自社のWebサイトに来たユーザーを分析する「アクセス解析」で良く使う用語をまとめました。
1. Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、Webサイトのアクセス解析で用いられる、最も一般的なツールです。
Googleアナリティクスでは、この後に続くWebマーケティング用語全てに関わる指標で分析することができ、通常のWebサイトへのアクセスだけでなくWeb広告によるアクセスもまとめて分析することができます。
どのWebサイトでもGoogleアナリティクスを導入していることがほとんどですので、アクセス解析では定番のツールと考えて良いでしょう。
2. PV(ページビュー|Page View)
PV(ページビュー)は、Webページを見た回数のことです。同じWebサイトの中でも、複数のページを閲覧した場合にはそのページ分だけのPVが計測されます。
例えば、一人の人があるWebサイトを3ページ閲覧した場合には、3PVとしてカウントされます。
3. UU(ユニークユーザー|Unique User)
UU(ユニークユーザー)は、ある集計期間の中で、Webサイトを訪れた人数のことです。ある一人のユーザーが同じWebサイト複数回アクセスしても、1UUとして計測されます。
例えば、一人の人があるWebサイトを一週間に3回アクセスした場合には、1UUとしてカウントされます。
4. セッション
セッションとは、ユーザーがあるWebサイトを訪れてから、その訪れたサイトを離れるまでを一区切りで計測したもののことです。
例えば、あるWebサイトで複数ページを閲覧しても、サイトから離れていないためセッション数は1回となります。
厳密には、期間やブラウザなど複雑な計測基準がありますが、他の指標と比べて「PV数>セッション数>UU数」となるとだけ理解しておけば大丈夫です。ただし、UUとページビューとセッションの違いに注意しておきましょう。
5. 直帰(離脱)率
直帰率とは、あるユーザーがWebサイトに訪れて「初めて見たページ(ファーストビュー)」から他のどのページにも移らずに、1ページ目でサイトから帰ってしまった割合のことです。
直帰率が高いということは、それだけ「初めて見たページ」がユーザーにとって欲しい情報やコンテンツでなかった、つまり「期待外れなもの」と認識されてしまった場合が考えられるので、サイト内コンテンツの改善のための判断基準に用いられます。
まとめ:Webマーケティングの用語は暗記ではなく、考え方を理解すべき
Webマーケティング用語はたくさんありますが、単純な暗記ではなく、何のための用語で、どのような考え方で、どんなシチュエーションで使うのかが重要です。
Webマーケティングの用語に関するここまでのまとめよりも、より具体的な考え方と合わせて学びたい方はWebマーケティングに関するおすすめの本を紹介した、Webマーケティングに関するおすすめ本3選の記事も見てみてください。
Webマーケティングの未来予測
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